ニーハオ、ニホンコンです。
なんかオモロイことはなかろうか?と過ごしておりましたが、
そう思う以前に我が身が面白くないんだろうと反省。
こんな時は旅の思い出話をば。ツマラナ面白かったといえば
ここを置いて他になかろう。「紹興遊園地」。
(雨の日だったゆえ、全体的にどんよりした色合い)
勿論最近の中国において、遊園地がらみで問題がありますが、
ニホンコンの貴重(?)な体験は別の意味でナンバーワンだと自負している。
以前お話したかと思いますが、下戸の身で紹興に乗り込んだことがあります。
無類の酒好きの友人の言葉を鵜呑みにした自分がいけなかった。
舐める程度の紹興酒を味わっただけで、他には本当にやることがナイ。
ひとり旅というのは、こういう時ツライ。盛り上がるも盛り下がるも
自分の采配ひとつで決まる。考えた末、ここは一発楽しい思い出を!と、
何を思ったか「遊園地に行ってみることにした」のだ。
生憎の小雨降る中、ぶらぶらバスを乗り継いで到着したものの、
どうにも盛り上がっている気配なく。入ってもこの通り。
(しれっと雨に濡れて歓迎してくれるボンボリにやや落ち込む)
どうやらお客さんはニホンコン1人。さみしいことこの上ないが、
「もしはこれは俗に言う『貸し切り』なのでは?」と勝手に盛り上がってみる。
が、進むにつれてそのどんよりさ加減が「天気」によるものだけではないことが
分かる。さびれた遊具、ヤバそうな急流すべり、など、かなりのゴースト遊園地さ
加減が垣間みれ、いや垣間みるじゃなく全てにおいて「閉店状態」だった。
(ヤバそうな急流すべり。「乗りたくねー!」と叫んだが、共有する相手おらず)
これはもう「ツマラナイ」の域を越えた「オモロスギル」遊園地。
ここまで来たからには何かに乗って土産話のひとつやふたつ持って帰りたい、
と坂下日本/香港の血潮が湧きに湧き、鼻息荒く衛生面、安全面をクリアし、
無事乗れて、そして生きて帰れそうなアトラクションを探しまわってみた。
おお!あったあった!こんなのディズニーランドにもあったような気がするぞ?
これならそう簡単にはじき飛ばされることもあるまいし、グルグルするだけだから
何とか乗り切れそう!
と、この日初めて会ったアトラクション入り口に立っていたオジサンに声をかけた。
(以下、ニホンコン「ニ」とオジサン「オ」のやりとり)
ニ:「すいませんー。これ乗りたいんですけどいくらですか?」
オ:「1回2元(約30円)だけどアンタ1人?ダメダメー!これ乗れないよ」
ニ:「ハ?何で?」
オジサン少々キレ気味で:
「1回動かすのに10元(約150円)かかるんだからさ!アンタが2元で乗っても
赤字じゃんか!だから動かさないよ!」
マジですか?そんな理由があっていいものか?聞いたことないし。
こうなったら誰か連れてこようにも見渡す限りニホンコン1人。
仕方ない。ニホンコン貸し切りアトラクション作戦を提案してみるとしよう。
ニ:「ワタシが10元払いますから、それで動かしてもらうってのはどうですか?」
オ:「ウーン(少し考えて)・・・ダメだね」
おそらくこのオジサンは「お客さんは1回2元、1回動かすのに10元かかる」が
絶対のルールなんだろう。そしてルール外を提案するニホンコンなんかは
悪だ!くらいに思うんだろうな。とその場をトボトボ退散。
そこに出て来た「橋」。
頑丈そうに見えるが、この状況において絶対チギレナイとは言えない鎖と
雨でツルツル滑るであろう木の板。そしてその下に広がる真ッ緑な池に
「ギョエエエエエエ!」。ムリムリムリ、こんなの渡るの絶対無理!
と真っ先に拒否。
ただ、ここは遊園地の導線上、この橋は避けて通れない「道」となっており、
ニホンコンに残された道は「何も乗らずにノコノコ帰る」か
「頑張って渡って思い出作り」の2つに1つ。
これは夢かマコトか?もしくは狐に化かされたか?なぞと考えながら、
思えば遠くに来たもんだ、と初めて本気でしょんぼりする。
やれやれ、ワタシ何でこんな片田舎でこんなバッチイ橋を渡るかどうかの
選択肢を突きつけられてるんだ?と不思議に思う。
結果は後者。渡りましたわよ、ええ渡りましたとも。
思い出作りと、その先にあった最後のアトラクション「観覧車」に望みを託して。
渡り切るまで「これはバスクリンだバスクリンだ。決して池が腐敗して
うっすら油が表面を覆ってるワケじゃなくて、ヘドロの中のガスが時折
泡となってポコポコしてるワケじゃないんだ!」とつぶやきながら。
こんなもんでは終わらない。驚愕の観覧車話は来週に。
3月5日 坂下日本/香港