(久々のヨコハマ、田舎者なニホンコンはひゃー!みらとみらい!なのだ)
ニーハオ、ニホンコンです。
憧れのあの人に会いました。
ダライ・ラマ法王!!キャーッ(変?)
かれこれ8年くらい会いたいな会いたいなと
思っていた存在でしたが、いつも気づくと「先月来ていた」
「先週講演会が終わったばかり」などというニアミスばかり
しており、本当にご縁がないんだろうなーと思っていた。
と同時に、ご縁がある時、ここぞという時に必ずや会えるだろう!
と何教徒でもないくせに「神のお導き」チックなことを考えていた。
で、それがこの週末だったワケですよ。その「会える日」ってやつが。
こんなマニアックなもの、どんな人が来るんだろうか、とドキドキしていた
ものの、前の20人弱の職場からは3人もファンが行くなど、ある界隈
(中華圏、仏教、チベット関連など特定の)には普通の出来事ということが
判明。
もう長年の片思いが成就したような気分でルンルンで一路横浜に。
子供たちはアルジに任せ、母さんは法王のお話を聞いて一皮もふた皮も
むけて帰ってくるよーう!なんてイベントの楽しみなんだか、週末に
ひとりで出かけられる嬉しさなんだか、よく分からないテンションで
早朝に家を出る。
(真ん中が法王、もう心の底で「キャーーッ!」なのである)
会場は厳かなチベット仏教色満載の薄暗く、目が覚めるような色彩の布でも
あるのかと思いきや、そこは拍子抜け。
打ちっぱなしの大展示ホールにパイプ椅子という、いやに色気が
ないものだったけれど、そこはお話に色つやがあればいいワケで目をつぶる。
元より、チケットは高額のS席から色々あったのだけれど
「話を聞けることで御の字、別に法王の鼻の穴を拝みたいワケじゃないから」
と、いっちばん安い3500円弁当付きを買ったのだ。
で、お話ですよ。
いやあもう、ニホンコンの今抱えているちょっとしたクヨクヨとか、そんな
ものなんて、もう鼻バナシばかりですまないけどハナクソみたいなものでした、
ということが開始数分で理解できた。
そのくらい、本当にスケールの大きくて、そして本当に大切なお話を
沢山沢山聞かせて頂いた。
打ちのめされたのは「『自我』というのは実体を持った自分の存在と認識
されていますが、まったくの誤解です」と。ワタシワタシなワタシにとっては
ガビーンのひとことよ。
「それがあるがゆえに執着で苦しくなるのが現代であって、全ては心と体に
依存して名前があるだけの現象なんです」と。ハア、ゲンショーですか私、
でもその執着という二文字は耳を塞いでもグサグサと刺さってくる痛いお言葉。
要は、頭の悪いニホンコンにすんなり入って来た言葉は
「必要以上の自我意識を排除せよ」とのこと。
あとはしきりに説いていた「空(英語ではEmptiness)」の理解。
隙間恐怖症並みに日々無駄なことばかりぐるぐる考えていたり、
沢山予定をつめたりしている自分には、本当に時間のかかる解釈
でもあった。
他にはあるがままを受け入れること、利他的であること、物質的
ものの価値観から離れて人間の感情システムを学び直すこと、など
これから先に願う自分の幸せの方向に共感できるものも多く、
有意義すぎる時間はあっという間に過ぎていった。
最後の質問コーナーで「『煩悩をできるだけ滅却せよ』とおっしゃいますが、
ダライ・ラマ法王の煩悩の滅却の方法を教えて下さい」というものには
「それは秘密です」
と答えていた。ああ、なんか可愛いなー、法王もストレスを感じて
チョコレートバクバク食べちゃったりするのかしら?と、えらく低俗な
次元で共感を覚えたりしたものだった。
今回のタイミングは、引っ越し、いや「トーキョーを離れる」という自分の
中の一大決心をしたことと、それに伴って時として弱気になった自分の心を
しっかり見つめ直すキッカケが欲しかったのがひとつ。いやそれをも
吹き飛ばして欲しいと思っていた矢先だったので、法王はそんなニホンコン
にお話しに来てくれたのか!と、そのグッドタイミング具合に酔いしれていた。
その一大決心、トーキョーを離れる話はまた来週。
11月9日 日本/香港