(夏の間の大ヒット、浅田次郎の3部作と、中国土産の現代中国語辞典)
ニーハオ、ニホンコンです。といいながらも、
ニーハオな国とは、なんだか不穏な1週間でした。
中国に縁深い身としては、毎度の如く過剰にヒステリック、かつ
センセーショナルに報道される日中問題にココロを痛めておりました。
(皆が皆そうではないんだけどなあ、が伝えきれないことに
悶々とするんです)
せっかく夏に盛り上がったニホンコンの中華熱に、冷や水かけんでくれ!
な気分。
この夏は、6月に出たばかりの現代中国語辞典(要は中国の国語辞典、
中中辞典とでも言うか)の第6版をホクホクしながらめくっており、
「宅男(オタク)」などという新語が加わっているのに浮かれていた。
そして夏の間に中国最後の王朝、「清」を舞台にした長編を読み、
故宮内で繰り広げられる壮大なスケールの人間模様にいたく感動。
「わたしゃ1年半も過ごした北京で何を見てたんだ〜!」と
大後悔させられるほど打ちのめされ、「ここまで心震えるのは
前世が満州人だからかも!」とおかしなことを半ば本気で
思っていたくらい。
8月のニホンコンはたかが1つの長編小説で心此処にあらず状態でした。
現在は最後の3部目の長編を読み始めたのだけれど、読み終わってしまって
もぬけの殻になるのが嫌なので、他の小説を挟んだりしながら、ちびちび
やっているところ。
本を読む作業は好きな人ならスイスイなのだけれど、割と「ヨッコイショ」
的な自分としてはエネルギーがいる。
(ニホンコンの大いなる愉しみ、な2つ。クーリエジャポンの特集は
現在はやっぱり日本が住みやすいと思う身ゆえ、冷静に読んでました)
それでもたいそう息抜きにもなるのは、月2で届く朝日新聞の別誌と、
毎月発売日に買いに走る雑誌。いずれも海外ネタと海外から見るニッポンの
記事が満載で、これを読むと、日々ちまちま貯めている何かが一気に
吹き飛ぶくらい、爽快な気分になる。
ちいさな2人のちいさな成長を見守るのが大きな仕事の現在、
こうして、やっぱり世界は広いと思え、よその国の知らないことを
沢山知れることは、本当にたのしいし、大好きな作業なのであります。
9月21日 日本/香港