(我が子じゃなくて、香港のそこらのこども)
ニーハオ
お盆前、ぎゅうぎゅうに労働中でへとへと。
ニホンコンです。
さて、先週の「中国語学習」について思うことをずらずらと書いたところ
同感されたり質問されたりしたので、またもや引き続き学習ネタ。
「こどもに中国語を教える」という相談が来たので、いろいろ回答するも、
身に覚えのあるトホホなネタを思い出しました。
結論から言うと、こどもに中国語は「教えていません」。
発音そんな上手じゃないしー、時間そんなないしー、やや面倒な気もするしー、
シェフだって家で毎日フレンチとか食べてないからそれと同じようなもん?
などと、シェフにもフレンチにも失礼な、オマエ誰サマ?発言をしてみたり。
ただ、娘1号は1つだけ言える中国語があり。
もうフレーズというか、単語。
「猫」(mao1/マオ)
これだけは言える。お上手。很好(ヘンハオ・ベリーグッドの意)
以前中国人ファミリーのお宅にお邪魔した時のこと。
お宅にはうちの娘と年が近い「逗逗(ドウドウ)」という女の子が
おり、目下ことばを習得中だった。そして指差すものにお母さんが
「これは~~」「あれは~~っていうのよ」と中国語で教えていた。
で、ドウドウが指差したネコのぬいぐるみに、お母さんが
「マオ」
と教えていた。
そしてそれを覚えた、という流れ。
家に帰ってから「ネコは『マオ』っていうんだよ」と娘も楽しそうに
話していたのだが、さすが本場の人が発したものから覚えているので、
音の高低(中国語で四声という)がかなり正確。
ちっとは中国語ってもんに触れたか!と当時は面白がったが。
それからが大変。
「ドウドウの国の言葉」に興味を持ち始めたのはいいのだが、
「犬は中国語で何ていうの?」「きりんは?」「ねずみは?」
などと質問攻めにあう。
一応辞書で発音やらその音の高低を確認してみたり
しながら、ひとつずつ教えてあげたりしていた。
(キリンなんて久々辞書で見ると「長頸鹿」。
あー、そりゃ長~いケイツイの鹿だわな、
漢字って便利だわな、と妙に感動)
ただ、嬉々として話す彼女の中国語(というか単語)。
「マオ」以外が妙に耳につく。
短い単語の発音の中に、ネイティブ・非ネイティブの目に見えない
ベールのようなものがあり。
自分の中国語がこのように他人に聞こえているのかと思うと、
穴があったら、いやなかったとしても掘って入りたい気分。
もう、その単語が出てくる度に、こそばゆい感じになる。
それは、自分の下手っぴさもさることながら、テープに
吹き込んだ自分の声を聞いて「なんだこの変な声の人=自分だった」
という時の妙な気持ちに近い。
というワケでこれ以上何も単語が増えておらず、そのつもりもない現在。
「お隣の中国に年の近い中国人の友達が居るんだよ」ということと、
パンダやら自転車やら、と中国を構成する分かりやすいアイテムを教え、
そのうち彼女の想像力をもって興味が湧けばいいなとは思っている。
今では「ママー、中国語できりんって何ていうか知ってる?」
と聞かれた時には「ワカラナイなー」とシラを切っているのだが、
「知らないの、『長頸鹿(chang2 jing3 lu4)だよ!』」
と道ばたで大きな声で言われるのが、今一番いや。
(こどもは 小ゆび立ててスイカ食べてりゃいーんです)
8月5日 日本/香港