(前夜はストップウォッチと何故か家にあるマイクで練習)
ただいまご紹介に預かりました、ニホンコンです。
先日、結婚式にて初の友人スピーチなぞをしてみました。
もとより、いつかあの大舞台でマイクを握りしめてお喋りなぞしてみたいと
常々夢見ていたものが、ついにお声がかかる運びとなり、それはそれは
はしゃいだものでした。
とはいいながらも、人前に立ちたいと思う割にメンタルが弱く、時間の経過と共に
そのビビりと肝っ玉の小ささが嫌がおうでも自分の前に立ちはだかり。そこから
どうしよう、どうしようとひとり小さな部屋をグルグルしていたものでした。
苦し紛れに友人に問い合わせてみても、答えは一様に「自由に」。
何て友達甲斐なく、そして冷酷な回答だと嘆いてみたものの、終わってみた身
としては、同じ質問をされたらやっぱり「自由に」としか言いようがないものだ
ということがよく分かった。
スピーチに正解はないのだ。でも正解はなくとも間違いはある、
ということを踏まえて緻密に練り始める。
さて、話を頂いたのが年末。そこから先週の結婚式まで約2ヶ月。日々頭のどこかに
彼女の顔がちらちら舞い、同時に白紙のスピーチもちらちら舞い、事あるごとに
何言おうか、彼女のどんなところを褒めちぎったろうか。60日間スピーチの旅が
始まりました。
途中から「スピーチをする」ということは、実は一定期間新婦のことを一途に、
片時も忘れることなく、一心に思い続ける、ある種の修行なのでは、と思うくらい、
ずっとずっと、そんなことばかり考えておりました。勿論軽々とこなす方も沢山
いらっしゃると思いますが、ニホンコンの場合そうもいかず。
初のスピーチゆえ、兎にも角にも緊張する。
これまでのスピーチを思い出してみると、どんなに素晴らしい内容であっても、
話し手がガチガチのコチコチであれば、話の良さがストレートに伝わりにくいこと。
逆に大きなトピックこそなけれど、堂々と話しているその姿に「ふーん」と、つい
頷いてしまうこと。
ニホンコンのスピーチはこの際内容云々は置いとくとして、ここはもう、
ハッタリか演技か、果てまた自己陶酔の極地か、もう堂々にも堂々としておけば、
スピーチとしての平均点に届くか届かないかくらいまではいけるのでは、と考え、
もう「腹を決めるしかない」状態。
披露宴の参列者は100名程度。現在では多いと言われる結婚式の中、本人
ガチガチの割に平常心かそれ以上のテンションで語りだし、おおよそ記憶していた
スピーチの単語やフレーズ抜けを大目に見れば語りたい内容は殆ど伝えられたかと。
後から聞くところによると「あの友人、司会者か何かですか」と
新婦が聞かれたとか何とか。意味するところ「不評ではなく、好評」だったようで
安心。長い長いスピーチの旅から、この時ようやく生還した気がした。
もとより新郎新婦の人柄が十二分にもにじみ出る、非常に温かい披露宴だった
ということに救われたのは間違いなく。一番前テーブルのオジサマがニホンコンが
放つ一言一言にウンウン頷きながら聞いてくれる姿に相当勇気づけられたものだが、
口が避けても「緊張しないために、聞き手は全員『カボチャ』だと思っていた」とは言えまい。
結婚式は沢山出ている筈なのに、しかもおおよその流れは皆同じ筈なのに、必ずや
その主催者のカラーが色濃く出るのが毎回興味深い。今回は本当に2人の性格や、
家族友人含め周囲から愛されている様子が伝わってきて、ああーいいなあと
純粋に思ったものでした。
ご結婚おめでとうございます&末永くお幸せに。
ニホンコンも久々に1人新幹線で大阪に行き、学生気分で羽を伸ばしました。
ついてに、羽伸びすぎて、翌日香川まで飛んで行ってしまいました。
この話はまた今度。
3月1日 日本/香港